おすすめの本を聞くのはやめてほしい。
人に本を紹介するのが、苦手だ。
「休みの日は何をしているの」という質問に対して「読書ですかねえ」って応えると、「お勧めの本は?」という流れになることが多い。実際、本は結構読んでるほうだし、決して嘘ではないんだけれど、このパターンに入るたびにこんなことなら適当に「散歩」とかにすればよかったと思う。
「おすすめの本?知らねえよ」
どうやらあまり本を読まない人からすると、「本を読む」=「小説を読む」と勘違いしているみたいで、一般的な小説の知識が豊富だと思われている。ところがどっこい、僕が好んで読んでる本は専門的な新書であったり、哲学的な本だったりするため、その筋に全く関心のない人が読んだりすると意味不明のわけ不能。最初の一行で早くもブックオフ行きが決定してしまうわけである。なので、あまり活字を読まない人に、本の良さを知ってもらう第一歩となるものを紹介するのは、とても難しい。
そもそも、本の楽しみは「選ぶ」ことが7割を占めていると思っている。ふと立ち寄った本屋で見つけた一冊がとても感動的だったとか、全く興味のない分野の本を何となく買ってみたら新たな発見があったとか、そういった偶然の出会いこそが実は本の醍醐味だったりする。とてもめんどくさくてコスパも悪いけれど、この感動を知らないことは実にもったいない。パンの日にパンを買わない並にもったいない。
なので、本を読もうと思ったのならば、できるだけ自分の足で探してほしい。何を読めばいいのか分からないという人は諦めてyoutubeでも見ててくれ。そして「おすすめの本は?」と聞くのならせめて「どのジャンルの?」という問いには返せるようにしてほしい。ジャンルさえ絞れればある程度のアドバイスはできるからだ。それさえわからない人はポケモンGOをおススメする。
【それでも何とかおすすめの本を紹介してみる】
わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書)
- 作者: 平田オリザ
- 出版社/メーカー: 講談社
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以上です。